【公務員の死亡保険】死亡保障2,000万円で足りる?必要額の考え方と保険選びを元消防士が解説

資産形成・家計管理

「子どもが生まれたから、死亡保険は5,000万円くらい必要ですよ。」

このように勧められた経験はありませんか。

私も消防士として働いていた頃は、「家族のため」と思い、高額な死亡保障が必要だと考えていました。

しかし、公務員には遺族年金や退職金制度など、公的保障が充実しています。

そのため、民間企業の会社員と同じ基準で死亡保険を考える必要はありません。

この記事では、公務員に必要な死亡保障額の考え方や、公的保障を踏まえた保険選びのポイントを、元消防士の経験を交えながら分かりやすく解説します。

【公務員の死亡保険】死亡保障2,000万円で足りる?必要額の考え方と保険選びを元消防士が解説

公務員の場合は、公的保障を考慮すると死亡保障2,000万円前後で十分なケースが多くあります。

もちろん家族構成や住宅ローンの有無によって必要額は変わります。

しかし、営業担当者から勧められるまま4,000万円や5,000万円の死亡保険へ加入する前に、自分の家庭に本当に必要な保障額を計算することが大切です。

保険料を必要以上に払い続けるよりも、必要最低限の保障と資産形成を組み合わせる方が、長期的には家計への負担を抑えられる可能性があります。

公務員は公的保障が充実している

遺族年金がある

公務員が亡くなった場合、一定の条件を満たせば遺族年金が支給されます。

家族の生活を支える重要な制度であり、死亡保障額を考えるうえで必ず確認したい制度です。

制度の内容は家族構成や加入状況によって異なるため、日本年金機構の情報を確認しておきましょう。

参考:日本年金機構「遺族年金」

退職手当や弔慰金などの制度もある

自治体によって内容は異なりますが、公務員には死亡退職手当や弔慰金などの制度があります。

民間保険だけで家族を守るのではなく、公的制度や勤務先の制度も含めて保障全体を考えることが重要です。

住宅ローンがあれば団体信用生命保険も確認する

住宅ローンを利用している場合、多くは団体信用生命保険(団信)へ加入しています。

万一の場合は住宅ローンの残債が完済されるため、遺族の住居費負担を大きく軽減できます。

この制度も必要保障額を考えるうえで欠かせないポイントです。

必要保障額をシミュレーションしてみよう

死亡保障は「なんとなく5,000万円必要」と決めるものではありません。

家族に必要なお金から、公的保障や現在の資産を差し引いて計算することが大切です。

今回は30歳公務員、妻と子ども1人(0歳)、持ち家ありというケースで考えてみます。

必要となる支出

例えば、今後22年間に必要となるお金を次のように考えます。

項目金額(目安)
生活費約3,960万円
教育費約1,000万円
合計約4,960万円

教育費は進学先によって変わりますが、公立・国立中心であれば1,000万円前後が一つの目安です。

参考:文部科学省「子供の学習費調査」


準備できるお金を確認する

一方、公務員にはすでに準備されているお金があります。

項目金額(目安)
遺族年金約3,500万円
退職手当・弔慰金約500万円
現在の貯蓄約200万円
合計約4,200万円

勤務先や家族構成によって異なりますが、多くの公務員は民間企業より公的保障が充実しています。


本当に必要な死亡保障額

必要なお金:4,960万円

準備できるお金:4,200万円

不足額:約760万円

もちろん、将来の物価上昇や私立大学への進学なども考える必要があります。

その余裕を含めても、2,000万円程度の死亡保障があれば、多くの家庭では十分対応できるケースがあります。

反対に、5,000万円以上の保障へ加入すると、必要以上の保険料を払い続けることになる可能性があります。


保険料の差額を資産形成へ回すという考え方

死亡保障を必要以上に大きくすると、毎月の保険料も高くなります。

例えば次のようなイメージです。

比較保険料(月額目安)
必要以上の死亡保障約10,000円
必要な保障のみ約3,000円

毎月7,000円の差が生まれます。

この差額を新NISAで積立投資した場合(年利5%を想定)。

22年間では約350万円前後の資産になる可能性があります。

保険料として支払って終わるお金を、自分の資産へ変えていく考え方も重要です。

参考:金融庁「NISA特設サイト」


保険を見直すときのポイント

保険を検討するときは、次の3点を確認しましょう。

① 現在加入している保障内容

まずは保険証券を確認し、死亡保障額や保険期間を把握します。

内容を理解していないまま加入し続けているケースは少なくありません。

② 公的保障を確認する

勤務先の制度や共済制度、公的年金制度を確認します。

意外と知られていない保障制度も多いため、一度確認しておくと安心です。

③ 不足する部分だけを保険で補う

公的保障だけでは不足する部分を民間保険で補うという考え方が基本です。

必要以上の保障を持つことは、家計への負担を増やす原因になります。

まとめ

公務員は、公的保障が充実しているという大きな強みがあります。

そのため、民間企業の会社員と同じ基準で死亡保険へ加入する必要はありません。

まずは遺族年金や退職手当など、公的保障を確認しましょう。

そのうえで不足する金額だけを保険で備えることが、家計にとって合理的な選択になります。

保険料を抑えられた分は、新NISAなどの資産形成へ回すことで、将来の教育費や老後資金にも活用できます。

「万が一に備えること」と「資産を育てること」の両方を意識することが、家族を長く守るためのポイントです。

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