「在職中は最強の自治労セット共済だけど、定年退職したら保障はどうなるの?」
「退職後も高い掛金を払って、民間の保険に入り直すべき?」
そんな不安を抱える公務員パパ・ママは少なくありません。
特に、子供がまだ小さい時期に「もし自分が60歳を過ぎてから死んだら…」と考えるのは親心として当然です。
しかし、20年間現場で働きながら資産を築いた僕から言わせれば、その不安は「正しく制度を知り、正しく資産を育てる」ことで解消できます。
今回は、自治労セット共済の退職後の仕組みと、保険料を必要以上に払い続けないための考え方である「保険卒業」へのロードマップを徹底解説します。
結論|退職後は「保険を続けるか」ではなく「必要な保障額」を見直そう
公務員が退職を迎えたら、まず考えたいのは「今までと同じ保険を続けること」ではありません。
大切なのは、その時点で家族に必要な保障額がどれくらいあるのかを確認することです。
現役時代は、子どもの教育費や住宅ローンなど、大きな支出に備えるために死亡保険が重要な役割を果たします。
しかし、退職後は家族構成や生活環境が変わり、必要な保障額も変化していきます。
自治労セット共済には退職後も継続できる制度がありますが、そのまま加入し続けるかどうかは、資産や公的保障を含めて総合的に判断することが大切です。
私自身は、「現役時代は必要な保障を確保し、退職後は育てた資産を活用する」という考え方が、家計にとって無理のない方法だと考えています。
理由|退職後は必要な保障額が変わるから
退職後に保険を見直した方がよい理由は、大きく3つあります。
理由① 教育費や住宅ローンなど大きな支出が減る
現役世代では、子どもの教育費や住宅ローンなど、家計への負担が大きくなります。
そのため、万が一に備えて一定額の死亡保障を準備しておくことには意味があります。
一方で、退職する頃には子どもが独立し、住宅ローンを完済している家庭も少なくありません。
必要な生活費が減れば、現役時代と同じ保障額が必要とは限らなくなります。
理由② 公的保障や退職後の制度も活用できる
公務員は、現役時代だけでなく退職後も、公的年金制度や医療保険制度などの保障を利用できます。
遺族年金や高額療養費制度などを理解しておくことで、民間保険だけに頼らない備え方ができます。
制度の内容は加入状況によって異なるため、退職前に確認しておくことをおすすめします。
理由③ 現役時代の資産形成が将来の安心につながる
現役時代に保険料を必要以上に増やすのではなく、家計に無理のない範囲で貯蓄や資産形成を続けておくことも大切です。
私自身も、固定費を見直しながら教育資金や老後資金を準備してきました。
退職時に十分な資産があれば、保険だけに頼らなくても家族を支えられる可能性があります。
そのため、現役時代から「保険」と「資産形成」の役割を分けて考えることが、将来の安心につながると感じています。
【徹底検証】退職後の保障の裏付けデータ
退職後、保険を削っても大丈夫な理由は「公的年金」の仕組みにあります。
遺族厚生年金の継続
厚生年金(公務員の場合は共済年金から移行したもの)は、退職後であっても受給要件を満たしていれば、万が一の際に配偶者に支払われます。
死亡一時金(国民年金)
もし年金受給前に亡くなった場合でも、条件を満たせば「死亡一時金」が支払われる仕組みがあります。
参考:日本年金機構|死亡一時金
このように、国が用意している最低限のセーフティネットは退職後も消えることはありません。
【実践】「共済 ➡ 資産運用」へのスムーズな移行例
30歳から自治労セット共済に入り、60歳で退職するまでの30年間のシミュレーションを見てみましょう。
現役時代(30〜60歳):徹底的なコストダウン
- 守り: 自治労セット共済(生命保障2,000万円)に加入。月々の掛金は「ランチ代」程度
- 攻め: 民間保険(月2万円)に入ったつもりで、差額の月1.5万円を「オルカン」へ
- 30年後の結果: 元本540万円が、約1,200万円になる可能性があります(年率5%で運用できた場合の試算)
退職時(60歳):戦略的な「保険リストラ」
- 現状把握: 1,200万円の資産 + 退職金(約2,000万円想定) + 公務員の手厚い年金
- 判断: 死亡保険(共済)は解約、または葬儀代程度の最小限(100万〜200万円程度)に縮小して「退職者共済」へ移行
- メリット: 老後の高い保険料負担がなくなり、その分を趣味や旅行、あるいは孫へのプレゼントといった「豊かな老後」のために使えるようになります。
よくある質問:退職後の「がん」や「医療」はどうする?
Q. 死亡保険はいいけど、がん保険や医療共済は継続すべき?
A. これも原則は「卒業」を目指します。現役時代に解説した通り、公務員(退職者含む)には「高額療養費制度」があるため、1ヶ月の負担には上限があります。 ただし、退職後は「付加給付(25,000円の壁)」がなくなるため、現役時代よりは自己負担が増えます。もし資産がまだ十分でない場合は、医療共済だけは「最小限の保障」で移行継続するのも一つの戦略です。
Q. 退職した瞬間に健康状態が悪く、民間の保険に入れない場合は?
A. そこで活きるのが「自治労の移行制度」です。原則として「無診査・無告知」で退職者団体生命共済に移行できる(※現役時代の保障範囲内)ため、健康状態を理由に切り捨てられる心配はありません。これが公務員の団体保険の隠れた「神メリット」です。
まとめ:現役時代は「共済」、老後は「資産」で備えよう
自治労セット共済は、万が一の時に85歳まで寄り添ってくれる素晴らしい制度です。
しかし、公務員という強みを最大限に活かすなら、以下の私が実践してきた考え方を歩んでください。
- 現役中: 圧倒的に安い「自治労セット共済」を使い、教育費リスクを最小コストでカバーする。
- 並行: 浮いたお金を新NISAの「オルカン」等で、着実に、淡々と育てる。
- 退職時: 「資産(キャッシュ)」が「リスク(必要保障額)」を上回ったタイミングで、晴れて保険を卒業する。
「保険はいざという時のために入るもの。でも、入らなくて済む自分を作るのが一番の安心」です。
退職後の自分をレスキューするのは、今のあなたの「資産形成」という行動です。
まずは、将来の自由を手に入れるために、今の固定費を1円でも削ることから始めましょう!
次は、家計における適正な保険料の割合について学びましょう。

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